「昭和元禄落語心中」をアニメで観よう!

「昭和元禄落語心中」は雲田はるこ先生原作の落語を主体とした漫画で、落語を中心に関係者の様々な人間の感情や身体的な交錯、そして落語文化の行く末についてを深く追求した作品です。落語中心ですが、人の心理の不正確さ、人生の儚さ、それでも生きていくことの辛さなど、人生生きていく上で自分にも当てはまると思われる内容が、この作品の中には描かれています。
 アニメ版は第1期が2016年1月から4月までの13話、第2期が2017年1月から3月までの12話が放映されました。実写ドラマ化もされており、原作漫画だけでなく落語という娯楽のジャンルを世の中に知らしめる1つの作品であることは間違いないでしょう。
 アニメ版の素晴らしさは、とにかく「声優の落語を聞けるところ」です。日本の伝統芸能は歌舞伎や能、雅楽など様々なものがありますが、ある程度その世界観やあらすじを知らないと楽しめない、敷居の高いものな感覚がありますが、落語は聞き手がその情景や内容を容易に想像させるよう、噺家さんが面白おかしく、時に感動的に噺をする伝統芸能の1つです。本当に落語を生業とする落語家はもちろんプロですから上手なのは当たり前と思えますが、その落語をアニメ上とは言え声優が行ったものを聴ける数少ない作品となっています。
 声優陣も豪華です。関智一、石田彰、山寺宏一が主に噺家を担当していますが、このお3方の落語を聞いて、寄席に行って本当の落語を聞いてみようかな?という人も居ますし、声優で落語会なんかやったら面白いんじゃないか?と新たな発想をさせてしまうくらい、声優陣がアニメの中で落語家を生業としている姿が、作品を通じて感じられると思います。
 噺家として落語を演じる以外にも、複雑な人間関係を上手く表現していますし、ジャンルを超えた「プロの世界」を発揮する場に身をおくことにより、大げさですが日本人で良かったなと思える、そんな素晴らしいアニメです。
 最後にアニメ界で落語好きで有名な声優、小林ゆうさんの演技も見所の一つです。声に「あぁ、この人は落語が好きなんだな~」と思わせる感覚が乗っていて、本作品の重要な役割を果たしていると思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です